日本のチロル・天界の郷:遠山郷.下栗の里 2005.6.24-25

天界の郷:下栗の里

北信州の秋山郷、東信州の川上郷と共に信州の三大秘境と称される南信州、遠山郷
その中でも標高800m〜1000m、最大斜度38度と云う急傾斜の地に今も人々が暮らす
《日本のチロル》或いは《天界の郷》と呼ばれる遠山郷、上村の"下栗の里"
標高1000m余りの過酷な条件の下、高地に適した蕎麦、二度芋、トウモロコシ等の
野菜や雑穀で農耕が営まれ、60数世帯、150人余りの人々が自然と共生しています。
里山に点在する家々は急傾斜地の為、谷側に石垣を積み山側を切り取り等高線状に
敷地を広げている為、奥行きが狭く横に長い造り。裏手に泥水や飛沫が入り込むのを
避ける為に設けられた"ネコビサシ"と呼ばれる庇が、下栗の里独特の建家構造です。

下栗の里からは眼下に流れる遠山川、頭上に聳え立つ南アルプス聖岳が望めます。
詳しい情報は上村のホームページへどうぞ。

下栗の里から望む南アルプス聖岳
下栗の里から望む南アルプス聖岳(中央)
下栗の里入口 左:長野県下伊那郡上村
《10月10日から飯田市》を
通り抜ける国道152号線
下栗の里入口(標高約550m)



右:
国道152号線入口から
高度差約300m余り
道幅約1.5車線の道路を
駆け上ると突如として
眼前に現れる景色です。
高度差300m余り登ると眼前に現れる景色

下から望む下栗の里 急斜面に張付くように 屋根の上に広がる畑地
下から望む下栗の里 急斜面に張付くように 屋根の上?に広がる畑地

下栗の里、本村 下栗の里、本村 下栗の里、半場
下栗の里、本村:下部.標高883m 下栗の里、本村:中間部.標高979m 下栗の里、半場:最高所.標高1076m

民宿:ひなた 左:今回お世話になった下栗.本村地区に建つ
民宿"ひなた"さん。部屋からは朝な夕なに
聖岳が望めます。此処以外には同じ本村に
民宿"みやした"さん、最上部の半場地区に
高原ロッジ"下栗"があります。



右:
夕食はお母さん手作りの山菜の天ぷら
地元で釣れたイワナの塩焼き、特産の
二度芋(じゃがいも)の煮物や珍しい堅豆腐
手作りのコンニャク等々食べ切れない程
料理の数々を頂きました。
手作りの夕食

びゅうぽいんとへの入口 左:天界の郷、或は天空の郷と呼ばれる
下栗の里を一望出来る、谷を隔てた東の
尾根の"ビューポイント"への入口。


右:
"ビューポイント"への道程には薄暗い
杉林の急斜面を5-6分下らなければ
行けませんが、その先には下の写真↓の
感動的な風景が望めます。
薄暗い杉林の先には

クリックすると別画面








クリックすると別画面
夕暮れの下栗の里:ビューポイントから 朝の下栗の里:ビューポイントから
↑クリックすると拡大画面で見られます。

下栗の里を上から俯瞰
下栗の里を上から俯瞰するも余りに急傾斜なので高度感が表現出来ませんが、左遥か下に遠山川が見えます。

付録の画像
分杭峠 ゼロ磁場
左:
上伊那郡長谷村と下伊那郡大鹿村の境に
ある分杭峠、此処は中央構造線上に位置し
両断層から互いに押し合う力が働き、その力が
釣り合い巨大なエネルギーが蓄積された結果
磁場ゼロになり、地底からは絶えず地磁気や
放射線が放出されているそうです。

右:
分杭峠が「気」で注目されるようになったのは
1995年此処を訪れた中国人の有名な気功師
張志祥氏によりゼロ磁場が発見された事から。
此処、分杭峠のゼロ磁場は気功の世界では
知る人ぞ知る"パワースポット"なのだそうです。
パワースポットに集まる人々
中央構造線露頭標識 中央構造線
左:
中央構造線は、日本列島の西半分を縦断する
日本最大の断層です。九州は熊本から四国を通り
遠山谷を通過して諏訪(茅野市)でもう一つの大断層
糸魚川・静岡構造線に因って大きく分断されています。
此処、南アルプス沿いの中央構造線は、その地形と
断層露頭がはっきりと観察できる絶好の場所です。

右:
中央構造線の歴史は、列島の誕生以前に遡ります。
1億年前の海洋プレートと大陸プレートが互いに
引っ張り合い、巨大な横ずれ断層が生じ此れが
後に中央構造線となったと考えられています。
写真の黒い部分が太平洋側(内帯)茶色い部分が
大陸側(外帯)の変成帯だそうです。
中央構造線露頭(大鹿村安康)
クリックするとわいどびゅう
しらびそ高原から望む南アルプス